能と笑い講
Still Learning!! Noh and Ceremonial Laughter
2007年03月20日[火] 13:15
3月15日、創作作品公開も終わり、滞在日数も残り5日となりました。アーティスト達は、それぞれにこの環境を使ってやってしまいたいこと、やり残したことに励んでいます。ヘイニとマリナにおいては、ずっと関心を寄せていながら機を逸していた、伝統芸能や神事を見学するため早朝から防府市へ赴きました。


久々の雨のなか、まずは女性能楽師の長宗敦子先生宅の稽古場を訪問。自然と背筋が伸びる緊張感あふれる稽古場で、入れ替わり立ち替わりいらっしゃるお弟子さんたちの仕舞やお謡いのお稽古風景に、じっと見入る二人。お謡いの指導の際に(写真左)、長宗先生の声が謡いの時と指示を出される時にまったく異なる声色を出されることにかなり驚いたよう。
お稽古の後には、先生がご厚意で一曲仕舞を披露してくださいました(写真右…逆光ですが)。軽妙でスピード感のある仕舞をお見せいただいたので、彼女たちの「能」のイメージは大きく覆ったようです。また、「もっともゆっくりとした動きの舞が見たい」というマリナのリクエストでもう一曲。今度は切ない恋心を表す曲の舞をお見せいただきました。
その後、小面や般若などの能面、先生が装束をつけて舞台に立たれた時の写真などをお見せいただき、質問もあとが着きません。短時間ではありましたが、研ぎ澄まされた本物の迫力に圧倒されたようでした。時を忘れて、気が付けば1時。まだ止まぬ春雨のなか、長宗先生のお稽古場を後にしました。
午後2時、防府市の大道小俣地区に伝わる奇祭「笑い講」について、お話を聞きどのように笑うのか教えて頂くために、21人の講員さんのうち今年の頭屋である内田弘さんのお宅へ伺いました。
「笑い講」は、この地区に伝わるおよそ800年の歴史ある神事。旧暦の12月1日に穀物の神様である大歳神を迎え、今年の豊作を喜んで、来年の豊作を祈って、また一年の辛かった事や哀しかったことを忘れるために、と3度大きな声で「パーフェクト」に笑い飛ばすお祭りです。
←「模範的な笑い」の内田さんのお父様のお写真。


「笑い講」についてのお話に続いて、ヘイニとマリナの二人は、内田さんから「笑い」のご指南を頂きました。さすが、なかなか堂に入った笑いでしょう?ここでもやはり、質問の尽きない二人。でも午前中の緊張感とはうってかわって始終笑ってばかり。やはり笑顔が素敵な奥様の趣味で撮っているという写真を拝見したり、美味しいお茶と手作りの寒天スイーツをいただいたり。


最後はよく手入れされたお庭に出て、「いぶき」の大樹を背景にパチリ。瞬く間に2時間が過ぎ、短時間ではありましたが共に笑った仲だからでしょうか、後ろ髪を引かれるような想いで内田家を後にしました。
(はらだ)
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