フューチャーアカデミーやまぐち始動!
Future Academy Yamaguchi Lab starts!
2007年04月03日[火] 18:32
本日4月3日より今年度最初のプログラム、フュチャーアカデミーやまぐちがついにスタートしました。
エディンバラ芸術大学のクレメンティン・デリス博士率いるフューチャーアカデミーチームを筆頭に、東京、名古屋、京都、広島そして山口よりアーティスト達が大集結!これから1週間「ゲーム~通貨と交換」をテーマにみんなで話し合い、実際にゲームを行ったりしながらコミュニケーションをふかめ、個別にあるいはグループでゲームにまつわる作品を制作していきます。


↑まずはひろい芸術村をぐるっとひとまわり
13時半より顔合わせとそれぞれのアーティスト達の紹介も兼ねてオリエンテーションを実施。今回のやまぐちラボのテーマは「ゲーム」ということで、デリス博士の提案によりゲームを介してオリエンテーションを進めていくことに。
あいだだいやさんが提案した「今まで自分が手で実際に触れたことのある金額をまわりの人と比較し、金額の大きい順に並んでいく」というゲームでは、金額順に並んでいく過程でその金額を通して「何を買ったときにそのお金を手にしたのか」などという具合に、たったひとつの金額から会話が広がって、周囲の人とのコミュニケーションを図るツールとしてゲームが機能しました。
また、山城大督さんが紹介した「ある人のキャラクターをその人の姿形や雰囲気から想像して、紹介をしてしまう」というゲームは、はじめて出会う人のキャラクターを限られた情報の中から引き出すという非常に想像力と発想の豊かさを問われるもので、むしろ紹介をしている人のキャラクターが垣間見られるとても興味深いものでした。


↑ゲームを介して進むオリエンテーション
1時間半ほどのゲームを通しての交流後、ブレイクを挟んでファーストセッションは後半戦へ。後半はそれぞれのアーティスト達が、ワークショップで実施するプロジェクトを順にプレゼンすることに。今回はフューチャーアカデミーチーム(以後FAチーム)、m-labチーム(東京芸術大学中村政人研究室)、山口組(山口より参加のアーティスト)、名古屋組(名古屋界隈より参加のアーティスト)の大きく4つのグループに分類することができ、それぞれが事前に準備してきたアイディアをもとにディスカッションを進めていきました。
どんな提案がされたかというと、例えばFAチームは映画「バトル・ロワイヤル」に着想を得た「バトル・バッグス」というゲームを提案。また、中野良寿さんは現在の世界の経済情勢を踏まえて芸術村の大地で大きな双六(すごろく)を展開するというゲームを、山本高之さんを中心とする名古屋組はなんと車の洗車を通したゲームを提案されました。さてさて、これからこれらのゲーム作品がどのように発展していくのか非常に楽しみです。

↑プロジェクトの解説をする山本高之さんと出口尚宏さん
また、4月8日(日)にはこのワークショップで開発したゲームを実際にみなさんに体験していただけます。それだけでなく、昔遊びや外国あそびを体験できるコーナー、リュックサックマーケット、おもちゃのお医者さんによるおもちゃ治療、ゲームみたいなビデオ作品の紹介、公開シンポジウムなどなど盛りだくさん。芸術村がまるごとあそびの研究所になります。
(はっとり)
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バトルバッグス
Battle Bags
2007年04月04日[水] 20:04
本日はフューチャーアカデミーチームが練り上げてきたゲーム作品バトル・バッグスを実際にプレイしました。
このゲームは参加者がスナイパー、プレイヤー、デストロイヤーという3タイプの役割を演じることにより成立します。
プレイヤーは与えられた袋に入っている素材と周囲で手に入るものを用いてサイトスペシフィックな(その場所特有な)アート作品をつくり、スナイパーに狙撃されないように身を隠しながら逃げます。
スナイパーに水鉄砲で狙撃されたプレイヤーはスナイパーとなります。そして狙撃したスナイパーはデストロイヤーとなりプレイヤーたちが創造した作品を見つけ出し破壊していきます。デストロイヤーはどんどん増殖していきますが、スナイパーは常に一人です。
そして一時間に1回本部まで署名しに来るという条件を果たしつつ、180分のあいだ見事スナイパーから逃げ切ったプレイヤーがその間に制作した作品を提出し、それに対してみんなが投票し優勝者を決定します。



↑左からスナイパー、隠れるプレイヤー、狙撃の瞬間

↑作品の素材を物色するミッシェル
実際にゲームが始まると、コンスタントにプレイヤーはスナイパーに狙撃され減っていきました。
180分生き残ったプレイヤーは、なんとたったの3人。それも偶然か若さの勝利か、生き残った3人は全員m-labのメンバーでした。
優勝者の佐藤さんは与えられた半紙を用いて、フュチャーアカデミーのメンバーのドローイングを80枚も書き上げ、それを森の中でインスタレーションとして展開した映像も残すという盛りだくさんの作品を提示してくれました。
また、坂口さんが与えられたものは桜の花で、それに加えて芸術村に咲き誇っている花々を用いてゴージャスな花輪のような作品を制作。肩から下げた姿は本当にお似合いでした。


↑花に囲まれた坂口さんと、大量のドローイングを残した佐藤さん
最後に佐藤さんにはスコットランドならでは優勝賞品が贈呈されました。
ちなみに敗者には水噴射の罰ゲームが遂行されました。
(はっとり)
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フューチャーアカデミーwithちびっこ研究員
Session with children
2007年04月05日[木] 16:22
やまぐちラボ3日目の本日は、11人のちびっこ研究員に参加してもらいアーティスト達による開発中のゲームをみんなで体験し、さらに発展させるよう挑みました。


↑まずは椅子取りゲームでチーム分け。
結果、1チームは山本さんたちが開発した「みがきっコ」を、もう1チームは中野さんとユミさんを中心に開発中の「BRIC-J」を挑戦することに。
駐車場へ移動したみがきっコチームは、さっそく汚れた車に狙いを定め、車をピカピカにするグッズ一式を搭載した移動車をセッティング。そしてシャワーバッグを背中に装着し、噴射開始!
水を噴射したあとは、洗剤でゴシゴシこすって、再び水で流します。そして最後にワックスで磨いて任務完了!
子供の頃父の車を洗ってお駄賃もらったりしたことをちょっと思い出しました。最近はセルフの洗車とかが多くて、こういう光景もあまり見なくなりましたよね。


↑車をピカピカに!
一方で同時進行中の「BRIC-J」はというと。
ゲームの紹介の前にタイトル「BRIC-J」について簡単にご紹介します。BRICsとは、現在経済発展が著しく今後世界情勢に大きな影響を与えるであろう4カ国ブラジル(Brazil)・ロシア(Russia)・インド(India)・中国(China)の頭文字を採ってつくったこの4カ国の総称です。
今回はこの4カ国と日本(Japan)をテーマにしたちょっと社会派のゲームを制作するということで「BRIC-J」というタイトルになりました。
みんなで討論しながらそれぞれの国の情報を集め、ゲームに必要なアイテム作りっていきました。


↑子供たちが背負っている透明バッグはそれぞれの国のかたちをしています
明日は今日つくったこの透明バッグを用いて実際にゲームをやってみます。バッグの中に情報を詰め込んで、どんどんその国の立体地図を豊かにしていきます。
さて、どの国が一番大きくなるのか、楽しみです。
(はっとり)
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ゲーム開発中!
Developping the game!
2007年04月06日[金] 21:34
今日もアーティスト達はちびっこ研究員とともにゲームの実践と発展に取り組んでいます。
まず午前中はバトルバッグスを開催。今回はちびっこ研究員も参加してくれるので、ルールは少し改変され、プレイヤーはちびっこ研究員とアーティストのコンビに、制限時間は一時間で15分ごとに本部で署名しなければならないというものになりました。
ぽかぽか陽気で天候に恵まれた本日は、ちびっこもアーティストものびのびと芸術村内を駆け巡り各所で作品を制作。屋外でを駆け巡って、そこにあるモノで何かをつくるっていうのは遊びの基本ですよね。

↑グループで作品製作中
ちなみに1時間生き残ったのは今回もたったの3組で、優勝したコンビは与えられた粘土をもちいて素敵な作品を呈示してくれました。ホールの片隅で息をひそめてつくっていたそうです。
午後はあいださんとともに新しいボードゲームを開発するチーム、中野さんとBRIC-Jを実践するチーム、そして山本さんたちと「みがきっコ」に挑戦するチームに分かれて始動!
ボードゲーム開発のチームはなんとたった2時間弱で2つのゲームを完成させました。ひとつはどちらかというと運に左右されやすい人生ゲームや双六をベースとしたもので、もうひとつは将棋のルールをベースに1,5,10,50,100,500円の6種類の硬貨を用いた「coins666(コインズ-トリプルシックス)」というゲームです。こちらは頭脳勝負って感じのゲームになりました。2つとも本当に完成度が高く発展性もあるもので、こんなに短時間でつくられてしまうなんて感服しました。


↑新ゲーム開発中!
一方BRIC-Jチームは、5カ国のかたちをした透明バッグを背負ったプレイヤーが情報を求めて芸術村内を散策中。出会った人にその国について教えてもらいます。これらの情報が昨日リサーチして得たその国に関するキーワードと合致していたら、ポイントゲット!その分だけ透明バッグに風船を詰め込んで国はどんどん膨らんでいきます。このゲームは知らない人とコミュニケーションを計るツールにもなるんですよね。


↑左はBRIC-Jのアイテム制作中、右は情報収集するちびっこ研究員

↑本日のみがきっコ。「みがきっ!みがきっ!」と口ずさみながら、恐るべき集中力で”鏡面”を目ざす。
(はっとり)
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公開プログラム前日
Preparing for the public program
2007年04月16日[月] 09:00
4月8日の公開プログラムに向けて打ち合わせや個別作業を進めるアーティストたち。
コンピュータを前にみんな真剣な表情で取り組んでいます。


↑研修室でのディスカッション、サロンでのプログラミングの共同作業

↑展示準備をする山城さんとあいださん
翌日4月8日はいよいよ公開日です。アーティストの皆さん準備は万端ですか?
(はっとり)
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ついに公開!!
Pubulication!!
2007年04月16日[月] 09:00
ついに公開プログラム当日です。
ゲームというキーワードのもとに、様々なイベントが開催されました。今回のワークショップでアーティストたちが開発したゲームのコーナー、昔あそびや外国あそびの体験コーナー、宇部おもちゃ病院さんの出張による「おもちゃのお医者さん」、ゲームみたいなビデオ作品の展示、そして『ゲーム—通過・交換』をテーマにしたシュンポジウムと盛りだくさん。
以下当日の様子を写真とともに簡単にご紹介します。


↑研究員のあいださんとちびっこ研究員が開発したコインを用いたボードゲーム「coins666(コインズ-トリプルシックス)」を実践中。すごくルールはシンプルなんだけれど、集中力と頭脳が必要なゲームです。


↑左は昔あそびのアイテムを製作中の様子。右は投扇興に挑戦する瞬間。
最近の子どもたちは自らの手であそび道具を作ることがあまりなかったのでしょうか。みんなとても楽しそうに糸電話を作っていました。

↑山本高之さんの作品『スプーンまげを教える』に見入っているこども。
スクリーンに登場する子どもたちのうまくいったときの表情に注目です。

↑萩から出店してくれた移動カフェ。研究員の中野さんと記念撮影です。
そして14時から16時にかけて、今回のディレクターのデリス博士と東京芸術大学助教授でアーティストの中村政人さん、山口ラボの研究員でもある山口大学助教授の中野さんをゲストに公開シンポジウムを開催しました。
今回はなんと『サイレント・シュンポジウム』という、とても前衛的なシュンポジウムが試みられました。通常シュンポジウムというと、何人かのパネリストが登場し議論を交わし、最後に来場者との質疑応答の時間を少し割いて終了という感じですよね。ところが今回は keep Silence! 会場内発生禁止です! あらかじめ用意されたゲストやワークショップ参加アーティスト達からの発問・提言用紙をもとに、アートやゲームや創造性、その他それぞれの関心事について、それぞれのレベルで筆談のみで討議が進められました。これは来場された人全員が確実に書言葉で発言する、全員参加型シンポジウムなのです。
外国人のパネリストがいる場合、通常その発言を通訳の人が翻訳しながら進行します。しかし、この方法だと発言に対して常に通訳が入るため、それだけでかなりの時間が割かれてしまいます。そこで、今回は短い時間をもっと有効的にダイレクトに活用するために、逆に筆談のみで全員が議論するという形式が選択されたのです。パブリックなのにとても親密なシュンポジウムになりました。


↑筆談で交換されるコミュニケーションやディスカッション。
アーティストたちが用意した簡単なペーパーも手がかりに、至る所で筆談による議論が白熱していました。言葉の通じない人同士は絵を描いたりジェスチャーを交えて、より濃密で直接的な議論が展開していたようです。
(はっとり)
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